味の評価とおすすめ度:★★★★★5.0
味の良さもさることながら、天然魚の面白さが前面に出ておすすめしやすい。
話題性もあって非常に総合力が高い。
価格・産地・呼び方など
土佐清水他高知、長崎などからの入荷が多い。
k1000~1600と比較的安値。
市場ではひっくるめて「おじさん」と呼ばれることが多い。
チョロンと生やした髭がかわいらしい「ウミヒゴイ」の仲間たち。
池で泳いでいたら鯉に見えないこともない。
その中で市場に入荷してくるのは「おきなひめじ」「ほうらいひめじ」「おじさん」「うみひごい」。
こちらの市場で、この4種を明確に分けて販売している人はいません。
名前が覚えやすいからか「おじさん」がよく使われますが、実際は「おじさん」の入荷は少ないです。
もういちいち「これ、オキナヒメジですよ!」なんて訂正しません。食味も料理の仕方もほぼ同じなのでええじゃないか。
ちなみにこれが「オキナヒメジ」として入荷した「ホウライヒメジ(たぶん)」
違いが分かりますかぁ~~?!
市場流通では長崎からの入荷がありますが、私が買うのはほとんどが土佐清水からの直送。
不思議なことに年間通して入荷があり、変わらず美味しい。
春から夏にかけて産卵する魚なので、8月ごろは味が落ちると思いきや普通に旨い。
これが10月に入荷したもの。
皮目を炙ると脂がしっかりあるのが分かります。
土佐清水からの「ウミヒゴイの仲間」は全て「オキナヒメジ」で統一されているので、便宜的に私は全てオキナヒメジで呼んでます、呼ばせてください。
面白さ・美味しさがはっきりわかるから!天然魚入門にピッタリ
天然魚の良さをお客様に伝えるには、味の良さや面白さ、養殖魚との違いがはっきりと明確で分かりやすいことが望ましい。
その点オキナヒメジは見た目の面白さに、味の特長もはっきりでおすすめしやすい。食べてもらって違いが分かりやすい。「天然魚が初めて」という方にもきっと喜んでもらえます!
まずは見た目の特徴として
アゴにある2本のひげ。
本来は海底でエサを探すのに使われるようです。
このひげのおかげで「おじさん」「おじいさん」「おっちゃん」なんて呼ばれています。
親しみやすいので、もうこのネーミングでいいのではないかと思ってしまう。
市場ですら全く区別してないし・・・
ピチピチの「おっちゃん」おすすめですよ!
リアルおっちゃんを想像するとちょっと気持ち悪いけど、「何それ!?」と喰い付きはよくなるように思います。
そして脂のある無しに関わらず、身の味わいがドシッとしているので、養殖物とははっきりと違いが分かる。
その上、先ほどのように
皮目を炙ると甲殻類に似た非常に特徴的な香りが!
この香りと身の旨味が非常に印象的で、天然魚だけが持つ「美味しさ」がはっきりと分かりやすい。
このお店は魚にめっちゃこだわってるね~
って思ってもらえること間違いなし!
しかもそれほど高くないので使いやすいのもうれしい。
もちろん塩焼きでも特徴的で美味しい。その場合は塩を当ててから1時間ほど寝かせてから焼くと良いです。煮付もおすすめで皮がプルンとなるのでこれも人気です!
オキナヒメジの料理・レシピ
オキナヒメジのきのこあんかけ
オキナヒメジの上身を衣揚げにしてから、しめじ・えのき・舞茸などのきのこ餡をかけています。皮を引いてしまいましたが、そのままで色目を残した方がキレイに仕上がったかなぁ~
こちら【海鮮処はまとら】おまかせコースの逸品でご提供したもの。
色んな白身魚で応用の利く料理なので出番が多いです!