味・おすすめ度:★★★★☆3.9
大阪ではなじみ薄い食材?!なのか売れ残る印象。
全国的に見ると非常に人気の高い食材なので思ったより価格もアッパー。
食べたら美味しいが、店ではやや使いにくいか。
価格・産地・呼び方など
淡路などから生きたものも入荷するが少ない。
宮城や青森などからゆがいた殻付きの物が入荷。
尾50円前後と安いが身が溶けた粗悪品も混じる。
関西ではあまり馴染みありませんが、全国各地で非常に人気のある食材。
「しゃこえび」などと呼ばれることもありますが、海老とは全くの別種。
食材としての取り扱い方も全く別物とする方がいいです!
市場に入荷するのはほとんどが産地で塩ゆでしたもの。
ゆでた後も鮮度落ちは早く、冷凍されたものは「アンモニア臭」がすることも多いので注意が必要です。
殻をむくのにひと手間かかりますが、それもまた一興。
上品な旨味にしっかりとした甘み、柔らかな身の食感は一度食べたら病みつきに。
旬は一年に2回あります
まずは4~7月の産卵前。
この頃のメスのシャコは抱卵し、この卵は「かつぶし」と呼ばれ非常に珍重されています。
そのため4月ごろになると「脂がのってきた!」という人もいます。
卵は塩ゆですると固く締まりますが、その食感がまたいい。
旨味が濃厚で、風味と甘味も最高!
なのでこの時期、メスのシャコは特に人気があります。
身入りがよくなるのは10~12月のシャコ。
身の味自体を楽しむならこの時期。
ほとんどのシャコが塩ゆでされた状態で入荷するのは、死ぬとすぐに溶け出すから。
本来は脱皮のために持っている「自己消化酵素」が死ぬとすぐにでて、自分の身を溶かしてしまうんです。
同じ日に入荷した塩ゆでシャコを剥き身にしたもの。
上は比較的キレイですが、下のシャコはすでに身がとけています。
一度に大量に塩ゆでするので、死んだ物が混じっていたんでしょう。
産地で獲れたてをゆがいてもこの状態ですから、死んだ物の流通は不可能だと言えます。
まれに『活きた』シャコが入荷します
こちらの市場にも淡路など、瀬戸内海から生きたシャコが入荷することがあります。
一番美味しい「ゆがきたて」を食べられるチャンス!
なのですが・・・
生きたシャコはかなり危険であるという認識が必要です!
危険その①シャコパンチが強烈
電光石火!目にも止まらぬ速さで繰り出される必殺技。
そのスピードはピストル並なのだとか・・・
貝殻や蟹の甲羅なんか簡単に割ってしまう!
遊び半分でこれを食らうと爪なんか簡単に割られてしまいます。
危険その②棘だらけの硬い殻
殻だけではなく、足や尻尾の先まで棘だらけの全身凶器!
しかも暴れまくります。
素手で触るのはおろか、軍手してても恐怖。
トングか何かで掴むのが無難・・・
少しオーバーに書きました。怪我をしてからでは遅いので十分に警戒してほしいから!この恐怖を乗り越えた先に最高の美味しさを楽しめるというもの。
塩ゆでする時はパスタをゆがく程度の塩加減で。
シャコは湯がく寸前に氷水で〆ておいてもいいです。
沸騰してからシャコを放り込んで、再び沸騰してから3~4分を目安に。
湯がき過ぎは厳禁、湯がけたらザルにおか上げして冷まします。
シャコの殻のむき方
シャコは全国的に人気のある食材とは言え、関西の家庭ではあまり馴染みのない食材。
なのでお客様にご提供する時は「むいて」あげた方がいいかもしれません。
まずはハサミで殻の周りをぐるりと切りましょう。
右利きの方なら尻尾から①~⑤の順に反時計回りにぐるりと切るのが早いです。
左利きの方は⑤~①の順。
ちょっと切りすぎたかなぁ
くらいに身のキワまでしっかり切っておく方が殻を外しやすいです。
腹側は頭の方から、慎重にむきます。
身が少しでもとけていると非常にむきにくい・・・無理にむくと崩れます。
その時は腹側は無理にむかずに、しゃぶりついてもらう方がいいです。
背側は尻尾から比較的簡単にむけます。
せっかくなので爪の身も取り出しましょう。
シャコ爪は食感が強く甘味も豊か。
まずは頭から爪を外します。
カマ先の部分を人間の手に例えるなら、手首と肩を一緒にハサミで切り落とし
そのままの形、ひじをV字にしたまま小さなすりこ木などで押し出します。
極少量しか取れませんのであしからず。
残った頭も殻を外しておきます。
身はほとんどありませんが、味噌汁などのだしに使えます。
シャコの料理・レシピ
シャコは胡瓜と相性がいいので、和え物・酢のものに