味・おすすめ度:★★★★☆4.4
個人的にはマアジより好きかも。
ただし多くのマルアジは流通上の問題などで★★★☆☆2.8
しっかり目利きして極上物を見つけましょう。
価格・産地・呼び方など
日本各地で水揚げがあるが極上物は淡路・明石などわずか。
安いものは尾50円~150円と大きくても安い。
それに引きずられるように極上物もk1000円程度。
市場で昔はアオアジが通用していたが、今はマルアジと呼ぶ人がほとんど。
一般的なマルアジのイメージは「安物の魚」ではないでしょうか?
マアジのさらに下、5kgくらいを箱にざっくり放り込まれて箱代2000円とか。
まずはそんなイメージを覆す、極上のマルアジをご紹介します!
9月末淡路より入荷の1尾約300~400gのマルアジ。
マルアジは「青あじ」とも呼ばれるように、青黒いのが一般的。
ですがこれは黄色~黄金色に輝く、そして素晴らしく肥えた魚体!
6尾入りが1800円(kg単価で1000円前後)とマルアジにしてはかなり高い部類。
そんな高いマルアジなんかいらんわぁ~
悲しいことに「安さ」を求める魚屋さんには見向きもされていませんでした・・・
でも私は一目惚れ!久々の大ヒットの予感!
期待通り!
腹を開けると内臓脂肪がたっぷり。
全身にきめ細やかな脂のり。
身質もかなり良い。
全身脂!これがマルアジの本当の実力。
これで1尾300円だなんてお値打ち感ありすぎでしょ?!
それなのにマルアジのイメージが「安物」な理由を考える
アジの代表格「マアジ」に脂がのって最高に美味しくなるのは春~夏。
一方そのころ「マルアジ」は産卵期=味や脂を落とす時期。
これが結構大漁なんです・・・
大漁なのはいいことばかりではありません。
多すぎる魚は扱いが雑になり、きちんと処理されないまま流通されることに。
マルアジは元々血合いが大きく、鮮度落ちの早い魚。
それが雑に扱われると光の速さで鮮度が落ちていくのは必至。
さらに味も脂も落ちているとなると・・・
この状況がさらにマルアジにとって悪影響を及ぼします。
秋~冬、脂ののったマルアジでさえも扱いは雑。
そうなると鮮度落ちは早い。
血合いの変色が早く、ちょっと臭いも出ちゃったり・・・
マルアジは刺身では使われへんよ~
市場でもそういわれることもあります。
となるとやっぱり安物扱い。
先ほどの極上のマルアジは、定置網で水揚げ後もきちんと冷やし込まれたもの。
なので、もちろん刺身でも抜群の美味しさ。
しっかりとした味の旨さに脂の甘さとまろやかさが最高!
沖合より沿岸近くで獲れるマルアジの方が脂のりがいいので、産地も重要ですよ。
マルアジとマアジの見分け方
マルアジとマアジは食べて美味しい時期が異なります。(例外も多々ありますが)
マルアジは、一般的にマアジが味と脂を落とす秋~冬に美味しくなる。(例外も多々ありますが)
では問題です。
どっちがマルアジでしょうか?
魚を見慣れた方なら体型ですぐに分かりますが、そうでない方にはなかなか難しいのでは?
体型以外で簡単に、確実に見分ける方法は二つ。
まずひとつめ
この部分に小離鰭と呼ばれる、小さなヒレがあるのがマルアジ。
このヒレはムロアジ属の魚特有の物。
ちなみにマアジはマアジ属。
もうひとつは先ほどの問題の画像のアジのゼイゴを見てください。
尻尾の方にあるトゲトゲしたやつですよ。
マアジ=頭の後ろからある側線すべてに見られる。
ということで正解は、左がマルアジで右がマアジでした。
マルアジの実際の入荷状況
2023-10 待ってましたの舞鶴直送!極上のマルアジが激安
夏場も良かった舞鶴のマルアジがここへきても最高の肥え方!
言うこと無しの極上物!・・・これがなんと1尾230円。
あまりに安くて物がいいので、造りとフライと一夜干しのセットにしてご提供しました!大好評即完売。
2023-6マルアジは秋冬の魚って思ってました!舞鶴直送!
産地直送のピッカピカのマルアジ!
めちゃくちゃ肥えてて美味しそう!
ひとめ惚れでした!他の産地のマルアジやヒラアジもいましたが目もくれずこいつを買いました。時期的に脂があるのかどうか心配でしたが、絶対美味しいでしょコレ!
身質最高!脂もしっかり!
マルアジらしいやや大きめの血合い。
皮目に脂、身にもしっとりとサシのように脂が混在。
秋の淡路の物に比べるとどうしても少なめですが、必要にして十分な脂!アジらしい旨味がたっぷりで脂が甘くまったり濃厚。めちゃくちゃ美味し。そして尾350円。めちゃ安い。
2022-10待望の?!極上マルアジ入荷。今日は和歌山
淡路から直送便を引いてる方がいるので「ええマルアジ入ったら置いといてください!」とお願いして早1ヶ月。
まるで入荷が無かったのですが、ようやく来たのは淡路ではなく和歌山。
直送全然来んかったけど、今日は福島の市場まで行って買ってきたよ~
氷海水で活け〆してるかな?~めっちゃキレイで輝いてます!
このレベルのひらあじならk2000前後でしょうが、このアジはk1000。
マルアジとしては高値でしたが
淡路の物よりはやや落ちますが充分な脂のり。
身は美しく旨味がしっかりあって脂が甘く濃厚。
これは値打ありますね~
和歌山は少し脂薄いイメージでしたが今日は◎マルアジは血合いがでかいので鮮度落ち早いです。早めに売りきってしまいましょう!
マルアジの料理・レシピ
マルアジの焼き霜造り
皮目に非常に脂があるので、炙るとこんな感じで脂が浮いてきます。
炙ると皮の風味が強くなります。
しかしその風味に負けないほどのさらに強い旨味!
このマルアジに関して言えばこれが一番美味しい食べ方かも。
マルアジ塩焼き
カマに少し身を多めにつけて真っ二つに。
マルアジの頭はめっちゃ固いのでなめてかかってはいけません。
塩をあてて1時間してから焼く。
身は焼くと少ししまるはずが、頭部はゼラチン質もあり、このマルアジは脂が多いので全然固くならなかった。
魚体が小さいので食べる部分は少ないが味は最高。
マルアジのなめろう
これはこれでめっちゃ美味しいが、マルアジの個性は消える。
端っこの身の利用方法としてはベスト。