味の評価とおすすめ度:★★★★★5.0
これぞ究極の美味!特に冬、脂ののったものは最高に旨い!
脂が甘く旨味濃厚、初めて食べるお客様にめちゃくちゃ喜ばれます。
「穴子」自体のイメージを悪く持ってる方もいるので覆してほしい。
価格・産地・呼び方など
こちらの市場に入荷するのは宮城・山口の物が多い。他の産地もチラホラ。
1kg近い大きな物も多く「伝助」と呼ばれる。
通常k3500~4000円と高値相場だが、極まれに年によってはk2500円程度で落ち着くこともある。
穴子は臭いから苦手やねん
という方!それはおそらく中国や韓国などで加工された開き穴子や、煮穴子を食べたのではないでしょうか?!
一部の回転寿司屋さんや居酒屋さんではそういう穴子を使っています。
確かにこれは食べられたものではありません・・・
刺激臭ともいえる臭みに、ひどいものは舌を突き刺すピリピリ感。
市場で仕入れるのは、泳いでいるものを活け〆してすぐの物と、開き穴子でも国内加工の物だけです。
臭みやピリピリ感なんて一切ない。
あるのは濃厚な旨味と甘味。
「穴子が苦手」という方にこそ、本物の味をぜひ一度食べていただきたい!
穴子ってこんなに美味しかったん!
と喜ばれること間違いなし!
あなごを美味しく食べるには活け〆~下処理がとても大切
穴子の血液と粘液には「毒」があります。
とは言え、きちんと処理すれば全く問題ありません。
まずは活け〆してから、しっかりと血抜き処理しておくこと。
またぬめりには毒があるだけではなく、臭みの原因ともなるのでしつこいくらいにしっかり落としましょう。
塩や酢を使えばより確実にぬめりを落とすことができます。
きちんと活け〆~血抜き~下処理したものは生食できます。
「穴子は刺身にできない」と言われますが、しっかりと血抜きしたものは刺身可。
三枚におろしたのち皮を引いたもの。
この上身を皮目を上、頭を右に置き、尻尾の方から薄くそぎ造りにしていけば、自然と骨が切れます。
そのまま薄造りとして提供するか、氷水に落とし「洗い」として提供するのもいいですね。
こちらは処理した穴子をおろし、骨切した後に、身→皮目の順にバーナーで炙ったもの。
皮から炙ってしまうと大きく縮むので、炙りにくくなります。
ひと口大に切って提供する「焼き霜造り」が大好評!皮を炙った風味がとてもよく、それに負けないほどの濃厚な旨味と甘味。わさび醤油の他、黄身醤油がとてもよくあいます。
骨切したものを鱧のように「落とし」ても美味しい。
夏はさっぱり梅肉で提供するのが定番です。
なんだか一年中市場にあるような気がする・・・
ほとんどの産地で劇的に脂がのるのは冬場。
ですが一応春~夏が旬と言われる魚。
小魚・ゴカイ・エビ・カニを好んで食べ、特に梅雨~夏にかけてしっかりエサを食べます。
なので夏に入荷が多く、天然魚が全く並んでいない日でも「鱧とたこと穴子だけある!」ことも多い。
産地としては山口・鳥取・淡路・宮城と南北に様々。
なのであまり途切れることなく、どこかしらか入荷があるイメージ。
穴子はほんの少し漁場が変わるだけで全然味がちゃうんやで!
と教えてもらったように、産地というより個体で脂のりや味わいに差がある。
産地にこだわるよりも、目の前の魚の目利きをしっかりするべき魚です。
また「肥え方」などの目利きの他に「白くまだらになっていないか?」などの見た目の美しさも重要。
穴子の主な漁法は「あなご筒漁」。筒に誘い込んでストレスをかけずに捕られています。
水揚げ時に酸素が薄くなったり、ストレスがかかっているものは白くまだらになってしまいます。
こういう穴子は身が硬くなって、本来の美味しさを発揮できないことが多いです。
泳ぎの穴子を買っても、長い間水槽に入れておくとこのような状態になることが多いです。市場でも仲買さんがずっと泳がせているものには注意!
マアナゴの実際の入荷状況
2023-12 市場に来るのは初めて?北海道の活け穴子
泳ぎで入荷してきた北海道の活け穴子。
肥え方・色艶・魚体の美しさ・・・どれをとっても最高じゃないですか!?めちゃくちゃ美味しそう!この所宮城も山口もいいもの入ってますが、それよりもさらに美味そう。
上が宮城の穴子でしたが北海道。
実際見ると宮城は黒ぽく、北海道の方は鈍い黄金色をしています。
見た目では圧倒的に北海道が美味しそう!・・・ですが
個体差もあるかもしれませんが先日入荷した宮城産より、脂があって甘みも強いです!
宮城の穴子もめっちゃ脂あって究極的な美味しさ。もちろん北海道も・・・結局どっちも美味しすぎ。とくに優劣付ける必要もないですね。