味・おすすめ度:★★★★★5.0
味も香りもよく季節感たっぷり。
色んな料理で楽しめるのも魅力。
価格・産地・呼び方など
日本では100%駿河湾の物。
500gのパックで2500~3500円ほど。
全く入荷の無いシーズンもあり、年々希少性を高めている。
3cmほどの小さな体に、甘味と旨味と素晴らしい香りがギュッと!
殻が柔らかいので、かき揚げや釜揚げなどでも美味しく、また乾燥サクラエビはサラダやお好み焼き(超贅沢)などのアクセントに!
サクラエビそのものをメインとした料理だけではなく、他の料理との相性もいい。春と秋の短い期間しか漁が無く、季節感もたっぷりという素晴らしい食材。
日本で漁業権を持つのは静岡県、その中でも由比・大井川・蒲原の漁協に属する船120隻のみ。
国内水揚げのほぼ100%が駿河湾産。
サクラエビは昼間は水深200~350mに生息しますが、夕方ごろから20~60mまで浮上。
その群れを網で集め、フィッシュポンプで船上へ取り込み、すぐに港で水揚げ。
だから刺身で食せるほど新鮮なサクラエビが楽しめるのです。
食材としての価値も使い勝手もいいサクラエビですが、年々漁獲量は減っており、特にここ数年は激減。
2018年は秋の漁を自主的に操業停止しています。
そのため産卵親海老を保護し産卵を増やすための資源管理が徹底されています。
駿河湾の「海の宝石」を守る!徹底した資源管理
資源管理①非常に短い漁期
サクラエビの漁期は3月下旬から6月上旬と10月下旬から12月下旬の2回。
日数にするとわずか40日ほどしかありません。
禁漁期間である6月11日~9月30日までが産卵のピークとされています。
資源管理②獲り過ぎない!先獲り競争の回避
漁業許可を得ている120隻が水揚げ金額を均等に配分するプール制。
3漁協からなる出漁対策委員会で定めたその日の水揚げ目標に達すると、操業は終了となります。
資源管理③自主的なルール策定
- 春漁では頭黒えびが増えたら終漁。
- 秋漁では産卵を終えた1歳えびを主対象とする。など
サクラエビは頭に卵を蓄えるので、産卵間近になると頭が黒くなります。また秋は生まれたばかりの新海老が多く、より殻が柔らかいのでそのまま食べる「刺身」にむくなどの傾向がありましたが、大型の親海老中心の漁となるので、そうとは言い切れなくなっています。
日本以外では台湾でもサクラエビの漁があり、乾燥して輸入されています。
台湾産はやや小さく、乾燥させるとき温風を当てるので赤みが濃いのが特徴。
が、糖度計で明らかになるほど「甘味」に差。
駿河湾産のサクラエビの不漁で産地偽装が横行したため、駿河湾産には統一の認証ラベルが作られています。
こうしてみると普段何気なく食べてたサクラエビの裏に、大変な努力があるのが分かります。
年々その希少性を高める「サクラエビ」を見つめ直す、いい機会になればと思います。
桜海老の料理・レシピ
サクラエビかき揚げ
定番中の定番料理!使うのはサクラエビと香りの相性が良い三つ葉のみ。香ばしい殻の風味に海老の甘みがたっぷりです。シンプルなだけに塩で食べるのがおすすめ。ちょっとええ塩使ってます!