秋の魚と言えば秋刀魚!秋刀魚と言えば秋!
そのくらい「秋」のイメージが強い魚ですが・・・
秋刀魚の漁自体は真夏の7月には始まってんねんで~最初は「刺し網漁」。で秋刀魚が北海道沿岸に近づいてきたら「棒受け漁」が中心になんねん。
こちらが8月に入荷してきた「刺し網」の秋刀魚。(4kg60入りの極小サイズ)
刺し網漁が始まる7月頃は、秋刀魚はまだ沖合の方にしかおらず、小さく痩せています。
しかも網を入れてから1時間ほど置いてから水揚げするので、鮮度的にも落ちるものが多い。
しかしながら出始めの秋刀魚は非常に高い!日本を代表する旬魚の初物であると同時に、漁獲量もめちゃ少ないから。安くなって美味しくなるのは「棒受け漁」が安定してから。
こちらは「棒受け漁」の秋刀魚。(その中でも4kg25入り極上の一本)
棒受け漁はサンマの群れが北海道の近海に来てから行います。
近海には餌が豊富なので丸々太った秋刀魚が多く見られます。
一気に大量に、しかも生きたまま水揚げ。
なので魚体に傷が無く鮮度も抜群なんです!
生きたまま大量に網にかかるので、はがれたウロコを飲み込んでいるものが多いです。その点「刺し網」は内臓にウロコが入っていないので「丸ごと焼くなら刺し網がいい!」と言われますが・・・それを差し引いてもやっぱりよく肥えた棒受け漁の方が旨い。刺身にするなら棒受け一択!
サンマの鮮度と脂のりはクチバシを見ればわかる??のか??
これ知ってますよ!クチバシの黄色いやつが鮮度良くて脂ものってるんでしょ!
そうです。
旬の頃のサンマはクチバシが黄色いんです。
「これが脂のりと鮮度抜群の証拠!」
と紹介されることが多いですが・・・
この時期はほとんどのサンマがこんな感じで黄色いです。痩せてても黄色いし。なんやったら数日前に入荷して、中の海水に血がにじみ出てドロッとしたやつでも黄色い。
脂のりは魚体の肥え方。
鮮度は魚体のハリやピカピカ具合で判断する方がいいです。
市場では直接触って見れるのでわかりやすいですが、スーパーとかでパックにされてるとちょっと分かりづらいかも。
脂のりに関してもう一つ都市伝説
尻尾の付け根の所が黄色い方が脂がのってる!
この時の魚体が
この日市場で一番大きくて肥えていたもの。
でも、できの良さとしては60~70%という印象。
クチバシはどっちも黄色。
おろしてみたらどっちも脂ありました!
刺身で食べても塩焼きで食べても、どっちがどっちか全然わからん・・・
サンマが好んで食べるプランクトンの中でも、脂ののったプランクトンが黄色い色素を持っているので、それを食べたサンマの尻尾が黄色くなる。らしいです。
一応それらしい根拠もあるので、話のネタにはいいかもしれませんが。
やっぱり「魚体と色艶」で判断するのが一番だと思います!