体型こそ「しまあじ」に似ていますが、鈍い鉛色。
あまり美味しそうに見えないからか?
知名度の低さもあって、あまり人気のない魚。

でも一度食べてみてください!見た目からは想像もできないような素晴らしい味わいを持つ魚なんです!
アジらしからぬ?!きめ細やかな身質
今回の画像は8月土佐清水より入荷の1kgのもの。
300g~くらいの小さいものより、このくらいの方が脂のりが良いことが多いです。
おろして背側の身の皮を引くと、皮目にしっかりととした脂があるのが分かります。
見た目に美しく透明感のある身。
背側の身でも皮に近い部分には脂が混在する。
これが時間がたつと「さわら」のように白っぽくなります。
腹は炙ってみると、さらに脂のりがいいのが分かります。

刺身では、アジを食べていることを忘れてしまうくらいの身のキメ細やかさ!しかしアジ特有のしっかりとした風味と旨味に、強い甘味を感じます。これはアジの中でもトップクラスの味わい!皮は薄いですが炙ると風味が強く、これはこれで美味しい。
ちなみに口の中は白く、真っ白な舌みたいなのがあります。

この舌、ゼラチンの塊みたいな感じ。焼いて食べたらプルンプルン。
声を大にして伝えたいこと・・頭とカマがめちゃ美味い!
全般的にそれほど大きな魚体ではないですが、カマと頭にガッツリ身があります。
繊維がきめ細やかで、身の部分よりさらになめらかな口当たり。
焼いても煮ても固くならず、アジとは全然違う魚を食べてるみたい。
でもアジらしい風味もしっかり!

あらや骨の周りがゼラチン質豊かで非常に旨味と脂が強い!なので煮付けても最高に美味しいですよ!塩焼きにするときは1時間ほど塩を当ててから焼く方が絶対美味しい!
オキアジの料理・レシピ
オキアジの焼き霜造り
10月入荷の脂ののったオキアジ。
皮を炙ると脂がにじんできます。何も知らずに食べたらサワラかマナガツオのよう。
オキアジのかぶと煮
1kgアップの大きなもの。
脂が強かったのでやや濃い目の当たりで炊き上げました。
頭の大きさの割に身がたっぷりで意外と食べ応えあります。身以上に繊維質がなめらかでほろほろほぐれるような食感が最高!
オキアジの味噌漬け
今回は薄く塩を当てて1時間の後、白味噌+味醂(福来純三年熟成)に2日漬けたもの。
身質がさわらと似ることからも、味噌との相性抜群なのは容易に想像できる。
少し固く締まるが、特に皮に近い部分は脂があってジューシー。
旨味に旨味を重ねて更に旨くなるいい料理!
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