味・おすすめ度:★★★★☆3.8
旨味は淡白だが人気がある。
底味が強いので干したりで旨味が強まる。
価格・産地・呼び方など
各地から入荷あるが、買うのはほぼ土佐清水便。
トビウオにしてはかなり大型のものなのでk1300~1600とやや高価。
市場流通でやや小さめの物ならk1000前後のことも。
冬~春に産卵。温暖な海域を好む。
トビウオは、海面を時速60キロものスピードで飛び回ります。
そのため筋肉質で脂肪なんてほとんどありません。
味わいも上品で淡白。
しかしトビウオを使った『あごだし』が上品ながら深いコクで人気があることからも分かるように、淡白さの中にしっかりとした旨さを隠し持っています。
そんなトビウオの中でも一番旨いとされているのがこの「かくとび」。
トビウオの中では大型になるため、人気があり価格はいつも高め。
鮮度の良いものは刺身やなめろうに。
ヒレが美しいので姿造りにすると喜ばれます。
爽やかさの中にしっかりとした旨味、また皮を炙った「焼き霜造り」もおすすめ。
干すとより旨味が強まるので、一夜干しにするのも良いですね。
なぜトビウオはあんなに飛べるのか?!
トビウオが空を飛ぶのは、大型魚から逃れるため。
力強く発達した尾びれを使って飛び立ち、翼のような胸びれと腹びれを広げ、滑空して飛びます。
またトビウオは秋刀魚と器同様胃と腸が無く、一本の短い消化器管があるだけ。
約30分ほどで食べたエサを消化・排出するので、お腹にエサが残っていることはほとんどありません。
食べたものを体内に残さないので体重が軽い。だからあんなに軽やかに飛び出せるんですね!
またトビウオの骨は、顕微鏡で見るとすき間が多くスカスカ。
同じ体重のサバと比べても、骨が軽いことが証明されています。
トビウオの飛翔に関してはかなり詳しく研究されており、産業への応用が期待されています。
トビウオの魚体と飛翔に関する基礎研究という面白い論文が発表されていました。