「活け」であることにこれほど価値のある魚も珍しいのでは!
魚は熟成させてなんぼ!
ですが、この魚は活け〆してすぐの「活け」にこそ価値のある魚だと思います。
その理由は食感!
この透明感とキメの細やかさ!
絹のように滑らかな、ねっとりとろけるような舌触りはこの魚特有の物!
また活けでもしっかりと旨味を感じられ、脂のコクも濃厚。
なので活けでも刺身にして最高に旨い魚だと言えるのです。
「活け」の場合は皮を引いて刺身に。純粋に身の食感や味わいを楽しんでもらうのがおすすめです。
とは言え、熟成させてももちろん美味しい!
これは土佐清水直送の船上活け〆の物。
「活け」ではないですが、もちろん寝かせても美味しいです。
熟成させた場合は、皮の旨味を活かした「焼き霜造り」もおすすめ。
漁師さんは「この魚は絶対皮つきで炙った方が旨い!」って言ってますよ
その名の通り「目」に特徴のある魚です
頭部から目を貫くように褐色の筋が見えるのが名前の由来。
活け〆したばかりは色濃く分かりやすいですが、その後神経抜きすると治まります。
もう一つ、ネットなどでよく見かける情報が
目に独特の臭みのある油があるので目を傷つけないように!
というもの。
実際に何度も食べていますが、いまだにそのような個体に出会ったことが無いです。産地によるもの?鮮度によるもの?これは不確定情報ですね・・・
頭は普通にあら炊きや塩焼きで絶品です。
こちら頭の煮付
火を通しても身はふんわり。あらからいいだしが出る上に皮目が特に美味しいです。もちろん問題の目の周りも美味しいですよ!
最高に美味しい魚ですが・・・ちょっと疑っていることがあります
この魚が市場にまとまって出てくるのが毎年、真夏の夏枯れの時期~盆過ぎ
ただでさえ白身魚が少ない時期。この時期に脂ののった美味しい活けの白身魚は大変貴重。なので多少高くても気にせず買うことが多いです。
しかし!
邪推ではありますが・・・気になるのは「あまりにもまとまりすぎている」ということ。
しかも一番魚が少なく、魚の「値段が釣り上がる時期を狙った」かのように。
こんな感じで全てが全て肥えていて、大きさもほぼ揃って入荷。
確かに良く肥えて、よく活かってて、脂もあるのですが・・・
中にははっきりと養殖魚のような味がするものがいるんです。
「活かってる」間はまだしも、一日寝かせると変なしまり方&さらに養殖っぽい味。
荷受けさんに「これ養殖では?」と何度も確認しました。
しかし答えはいつも「天然です!」
入荷してくるメイチダイ全部がそうではないです。ある特定の産地の物にこういう傾向が多いです。ちょっと雰囲気が違うので、怪しいと感じたものは買いませんよ~
価格的に刺身にするのが妥当ですが、他の料理も絶品!
特にあらの周りが美味しいので、頭や骨はあら炊きや骨蒸しに。
極まれに〆の魚を安く買えることがあるので、その時は身を塩焼きや鍋・蒸し物などで楽しむのもいいですね!
塩焼きする時は事前に塩をして、しばらくおいてから焼く方が美味しいです。
メイチダイの料理・レシピ
メイチダイの骨蒸し
昆布を敷いて酒をふって、夏野菜とともに蒸しあげたシンプルな逸品。料理はシンプルですがアラからいいだしが出てめっちゃ味わい深いです!ポン酢でさっぱりと食べられるので、夏でもおすすめできる逸品です。
メイチダイの焼き霜造り
ブリブリに活かったメイチダイを焼き霜造りに!食感・旨味・香ばしさ。最高ですね!