味・おすすめ度:★★★★☆4.0
小さなものは脂が少ないが大きくなると脂がのり評価が上がる。
刺身にするにも表面を少し炙るなどすると旨味が引き立つ。
価格・産地・呼び方など
鹿児島や土佐清水直送便、徳島などからも入荷あり。
小さいものならk800~1000、大きいものならk1300~1800。
10kg前後の物の入荷が多いが、時に20kg近いものも。
黒カンパチと呼ばれる時期もあったが、かんぱちと混同されるため今は禁止。
ある仲買さんがお客さんにこんな説明をしていました・・・
パンチパーマのあるのがコバンザメで、ないのがスギ♪
大きくなると真っ黒に近いスギですが、幼魚はこんなん。
確かに!スギの幼魚はコバンザメそっくり。
それにコバンザメのコバンはパンチパーマに見えないこともない。
でもスギはスギ科、コバンザメはコバンザメ科の魚。全然違う種類ですよ~
大きなスギも繁殖期になると縞模様が明瞭になるようです。
食感がカンパチと似ていると紹介されたり、かつてはスギを「黒カンパチ」などと呼んでいましたが
スギはスギ!これまたカンパチとは全然違う種類です。
これがスギ!大きくなるとすごい脂のりに
5月鹿児島より入荷の10kgのスギ。
スギは4月くらいから入荷が始まり、8月くらいまで出回ります。
しかし夏に産卵する魚なので、7月ごろからは子の大きさに注意!
子が大きく熟成した個体は脂が急激に落ちています。
この時は全身脂・脂・脂!
刺身では旨味はあっさりと上品でエレガント。
そこに強烈な脂!
甘みの強い脂というより、すっきりとした脂質。
これだけの脂でもくどさはほとんど感じません。
それでも脂が苦手な方は刺身では数多くは食べられないですね。
脂の無いスギは加熱調理すると固くしまります。
しかしこれだけ脂がのってると、とてもジューシー。
加熱調理すると旨味が前面に出てしっかり。
まるで脂に隠されていたかのよう!
脂はほんのり甘く非常に美味。
コバンザメともカンパチとも違う、やっぱりスギはスギ!
ちなみにこちらは土佐清水から11月に入荷したもの
こちらもすごい脂のり!
このように産卵からの回復も早いので秋~冬にかけても脂ののりの良いスギを楽しめます。
ただ不思議なことに12月から翌3月まではほとんど市場で見かけない気がします。偶然なのか?気のせいか?習性なのか?
スギの実際の入荷状況
2023-11 小さいけどめっちゃ肥えたスギ!舞鶴直送で身質も◎
大きく肥えたものはキレイな脂のサシが入るので、超人気が出てしまった感のあるスギ。
1300円くらいで買ってたのが、今やk2000を切ることはほとんどありません。
サシが美しく見た目が非常にいいのは捨てがたいですが、味的にはあっさりなのであまり高い時は買ってません。
そんな中、久々に買ったのが
舞鶴直送の1.2kg前後のスギ。
小さいですが肥え方は非常にいい!
ころっと丸みを帯びた魚体にちょっと期待。
皮目にしっとりと脂のり
身は非常に美しく、透明感あふれる。サシとまではいかないものの、脂も入り込んでいる。
でも味はあっさりスッキリ系・・・ここ最近入荷の多かった長崎のヒラマサと比べると物足りなさは否めない。
kg単価は900円。決して高くないし、物も悪くないが、それ以上でもないかなぁ~
2023-4久々入荷のスギは8kg台。肥え方はイマイチですが…
全盛期にはまだ少し早いこの時期
鹿児島より、活け〆血抜きの上物が入荷・・・なんとk2200・・・貴(水)!=高
えらい高いな~って思ったらやっぱり貴水さんの魚でした・・・物は良いんですけどね~
エラを切ってるので活け〆~血抜きとしっかり処理されているのが分かります。
なのでさすがに身質はしっかりしていますが、肥え方は中の中くらい。
お腹はかなりへこんでいます・・・
子が入っていましたが、まだまだ未成熟。
夏前に見られるような「サシ」の入ったような脂のりではありませんでした。さすがに身はめっちゃきれいですね。あっさりとはしていますが旨味十分!ただちょっと高いです・・・この日活け〆の極上ヒラマサがk1400円程度なので!