味・おすすめ度:★★★★☆4.0
味だけで考えると★★★★★5.0
ただし値段が・・・知名度の低い関西では苦しい
「夏限定」を強調するおすすめが必要
価格・産地・呼び方など
伊豆諸島周辺が国内最大産地。
関東で人気が強すぎてこちらにはほとんど来ない。
k2500を割ることはまずない超高級魚。
こちらの市場にはほとんど入荷が無く、いまいち知名度の低い魚という印象。
しかし東京を中心とする関東では大人気!
タカベを食べたいから、夏が来るのが待ち遠しい!
というくらい、「旬を楽しむ」ために関東では夏には欠かせない魚なのです。
「タカベと言えば塩焼き」というくらい、もっぱら塩焼きで楽しまれる魚。まさしく塩焼き専用魚としての認知度が高い!
もちろん煮付けや、鮮度が良ければ刺身でも美味しい魚。
しかしそこはあえて塩焼きで食べるのが江戸っ子風。
そんな「粋」な魚は塩焼き専用で、大きさもせいぜい20㎝前後にしかならないのにも関わらず超高値!
夏場はkg単価で3000円前後、2500円を割ることはまずありません。
関西では知名度も低く、江戸っ子の「粋」も知ったこっちゃありませんから
なんでこの魚こんなに高いねん!?嘘やろ!?
と驚かれるのも無理はないでしょう。
しかしご覧ください!
頭の先から、尻尾の先まで脂・脂・脂!
全身脂のすごいやつなんです!
これに1時間ほど塩を当てて焼くと、脂の効果もあって身はふんわり。
印象的なのは脂の甘みと濃厚さですが、それに負けないくらいの身の旨味!
食べれば納得!塩焼き専用魚の名に恥じない美味しさ!
ただそうは言っても値段の高さは気になるところ。
関東では『粋』とされるので、「お金はいくら払っても食べたい!」という方も多いですが、知名度の低い関西ではそうもいきません。
小さいものでも1尾400円前後という仕入額・・・
儲けはあまり考えず、お客様に「旬」を楽しんで頂くために提供。
魚に対するこだわりや情熱を伝える宣伝効果を狙うというのも一つの手。
さすが夏を楽しむための魚!秋になると…
こちらは11月に入荷の佐賀のタカベ。
若干ですが身のハリが弱いように見えます。
しかしkg単価は最盛期の3分の1近い1200円。
もちろん塩焼きで。
そして食べてビックリ!
脂は少ない。なんかちょっとパサつきますね。脂があるのとないのとで全く印象が変わります。
まずくはないですが、夏に食べた思い出が強すぎて激しい落差を感じます。
秋・冬はもちろん、春のタカベにも手を出しません。旬の「走り」が好きな関東の方もこのタカベだけは夏まで待って食べます。
だそうです。
色んな技術の進歩のおかげで、逆に季節感の薄れつつある昨今。
このタカベこそが「夏」を代表する魚なのですね!
てっきり仲間だと思ってたら全然違ってた・・・
はい、毎度同じお馴染みのウメイロさん。
体型は全く違いますが、青色ベースに黄色~黄金色のラインがそっくり、兄弟みたい。
ホントに細かいこと気にしなければ中川兄弟くらい似てる。
軽く調べてみると
フエダイ科アオダイ属
タカベ
タカベ科タカベ属
でもって、イスズミ科・メジナ科・カゴカキダイ科とまとめてイスズミ科と考える学者さんもいる。
かすりもしていなかったですね・・・
兄弟ではなく、ただのそっくりさんでした。
何よりイスズミやグレと近い仲間と考えられてることに驚き。
イスズミはあまり印象の良い魚ではないので、この事実は忘れてしまおうと思います・・・
タカベの実際の入荷状況
2023-7久々入荷!しかも最安値では!?
今回入荷は愛媛から・・・関西圏での水揚げなので安いのか?!驚異のk1800円!
この時期のこの魚にしては今までで一番安いです!
めちゃくちゃ肥えてて鮮度も良し!
脂がヤバいです!
皮目を炙ると余計にその脂のりのすごさが分かりますね・・・
脂が垂れてくるくらいあふれ出てきます。
鮮度が良かったので焼き霜造りにしてみましたが、個人的には塩焼きの方が好きです!約1時間くらい前から塩当てて、なじませてから焼くと超旨いです。