養殖が盛んな魚で『いつでも食べられる』イメージのある魚。
その反面、「ぶり御三家(ぶり・ひらまさ・かんぱち)」の中で、天然物の漁獲量は一番低い。
希少な天然かんぱちですが、小さなものなら養殖と変わらない値段で買える事が多いです。下手すると養殖より安いことも!秋・冬、小さなものでも脂がのって旨味が増す時期はぜひ天然物を召し上がっていただきたい!
かんぱちは出世魚なので
ネリ→シオ(汐っこ)→カンパチと呼び名が変わりますが
こちらの市場ではあまり区別せず大きくても小さくても「シオ」ってみんな呼びますね。「カンパチ」って4文字で長いからやと思う。「ネリ」はその大きさの入荷が少ないので滅多に使えへんよ~
市場に一番多く入荷する天然かんぱちは
このくらいのサイズのいわゆる「シオ」と呼ばれるもの。
活けの状態でも入荷してきます。
大きさによって全然値段が変わります!めっちゃ小さなものならk1000円前後。500g~のちょっと小さいやつでk1500円前後。1kgを超えるあたりから一気に価格が跳ね上がります。
このくらいのサイズでも個体によってはこんなにしかり脂があって極上の味わい!
ただ・・・時期ハズレや痩せて見えるものは、脂もなく、旨味にも欠けるものが多いです。
こちら9月舞鶴から来た、いわゆる「ネリ」と呼ばれるサイズのかんぱち。
300g前後でk単価は驚異の600円。
定置網で小さいけど身質良く、しっかり肥えてるので非常に値打あります。
そして時には
こんなに大きな物も入荷します!
大きな物は現地で活け〆されたものがほとんど。野締めはあっても買うのは止めといた方がいいです。身が水っぽい。旨味にも欠ける。
時に30kgを超えるような物も入荷しますが、これくらいになるとかえってkg単価は安くなります。
また大きなカンパチはシガテラ毒の危険性もあるので、とくに南方の物には注意が必要です。
と言っても見た目では何もわからないので、注意のしようがないのですが!
めちゃくちゃ食べ過ぎたりせんかったら大丈夫やで♪知らんけど
ところで、カンパチの名の由来になってるのが
目から背にかけて斜めに走る太いく濃い線。
これが顔を真正面から見た時や、こうして上から見た時に「八」の字に見えるから。
こうやって泳いでると見やすいですが、普通はめっちゃ気付きにくいです。
カンパチの実際の入荷状況
2023-9 養殖の値段が跳ね上がったのでもちろん天然物も高い?!
こちらは愛媛より2kgアップの「良いサイズ」のしかも「活け」天然かんぱち。
2023年現在、養殖カンパチがk1800。なので天然物はk3000円くらいか・・・と思いきやk2000円。そこまで養殖と変わらないのが不思議。
残念ながら脂は無いですが、旨味がかなり強いです!養殖と違って寝かせながら旨味を増していくので使い勝手もいいですね。
2023-9 大きさも肥え方もいい感じ!土佐の活け〆カンパチ
現地活け〆の追っかけ。
なのでk1800円と、魚体の割には安かったです。
これが活けやとおそらくk3500円くらいかと。
台風の影響で全体的に入荷量少なく、このカンパチも福島の本場市場に数本入っていただけ。その中でしっかり肥えて美味しそうなのはこの一本だけでした。
腹先と皮目には少し脂ありますが
背には脂感はありませんね~
脂はあまりなかったですが、身質良く非常にきれい!上品でスッキリしてますが深みのあるしっかりとした味わい。さすが天然物って感じです!