むいてボイルしたやつはよく見かけるし、名前は聞いたことあるけど・・・そういえば殻付きでは見たことないなぁ。
市場でも活け貝を見かけることは極まれ。
2~3年に1回くらいでしょうか、それもごく短い期間(1回こっきりしか入荷ない年もザラ)
それでも一回見たら忘れられないほど殻の形状に特徴のある貝です。
膨らんだ方はゴツゴツ。
これが板葺き屋根に見えることから「板屋貝」と名付けられたとか。
割ってみると貝殻が深いのがよくわかります。
これで汁がすくえることから、シャクシガイやヒシャクガイと呼ぶ人もいます。
その裏側は
逆に内側に反りくり返るよう。
なので一見、殻から身を外すのが難しそうに見えますが
ホタテガイ同様、蝶番付近にすきがあるのでここからシェルナイフを入れれば簡単。
しかも貝柱の力が弱いのですんなり開きます。
こんな感じで、かなり砂を噛んでいることが多いので、必ず一度開いてきれいに洗ってから使用することをおすすめします。
結構砂だらけ・・・
ウロ(黒い所・中腸線)は貝毒を貯めるので、加熱の有無に関わらず必ず外します。
で、掃除し終わったのが
・・・・ちっちぇ~~~~
2024年1月、この図鑑の撮影用にほしかったので、殻が小さくても買いました。それにしても小っちゃい・・・月日貝・ひおうぎ貝もですが、殻の大きさの割に貝柱が小さいのを覚悟で買わないとですね。
あまりに小さいので3~4個まとめて料理。
こんなに小さくても味は非常にいい!
貝柱はプリプリして柔らかい。
全体的にはスッキリきれいな味わいで、特に甘味を強く感じる。
3年前の3月の入荷時はこんなん。
殻が大きく身も成長しています。やっぱり春まで待つのがいいですね。
10~30年周期誤差大きすぎん?で大発生するらしいですよ~
皆さまご存知のイタヤガイと言えば
活けの貝の入荷がこんなに少ないのに、多くの方が「イタヤガイ」の名を知っているのでは?
それはおそらく
市場で毎日のように見かけるこれ!
イタヤ買って~まけとくで~
そう、ボイルされたイタヤガイが手軽に手に入るのです。
でもちょっと待ってくださいよ・・・
原材料名:ホタテ貝
みんな「イタヤ」と呼ぶこの商品、実はホタテ。
かつてはイタヤガイを使っていたようですが、捕れなくなってからはずっとホタテを使っているそうです。昔の名残でみんなそのままイタヤって呼んでます。
しかしこの商品の注目すべきは「ホタテであること」ではなく、品名の所に明記されているように「白玉」であること。
通常のボイルホタテは殻ごと加熱してから身を取り出しますが、「白玉」は先に剥き身にしてからウロやぬめりを丁寧に処理して、生きたままゆがいてるんです。
なのでちょっと高いですが、味はワンランク上!
根強い人気を誇る大ヒット商品。
普通のボイルホタテと区別するという意味でも「イタヤ」の名は欠かせないですね。
内緒ですが・・・一回つまみ食いしてしまうと、止められないほど旨い!